vol.5

女性のための
「コンパクトマンション購入術」

マンション購入を考えるとき、
最も大きなハードルとなるのが「住宅ローン」ではないでしょうか?
これまで5回のマンション購入を経験した筆者も、
住宅ローンを申し込む際には毎回緊張したことを覚えています。
そこで今回は、女性におすすめの「住宅ローンの選び方」と、
もしも…のときに頼もしい「団体信用生命保険」について解説します。

株式会社 ヒューズ・エンタープライズ
○住宅ジャーナリスト ○住宅ローンアドバイザー ○FP技能士
福岡 由美

住宅ローンの選び方

1金利の種類

住宅ローンの金利は大きく分けて2つ。借入時から金利が変わらない「固定金利」と、金利を半年ごと・返済額を5年ごとに見直す「変動金利」があります。また、固定金利の期間を選ぶ「固定期間選択型」や、固定と変動をミックスした「金利ミックス型」などの商品もあります。

ひとことコメント 住宅ローンの金利は各金融機関から毎月1日に発表されます。毎月チェックして、金利の動向を把握しておきましょう。住宅ローンの金利は申込時ではなく、引き渡し時の金利が適用される点に注意が必要です。

2返済期間

住宅ローンの借入条件は、一般的に「返済期間:最長35年」「完済時年齢:80歳」とされています。定年時に完済するのが理想ですが、返済期間が短くなれば月々の負担額が大きくなるため、「長く借りておいて早めに返す」ことをおすすめします。
例えば、40歳の方が35年で借り入れた場合、完済時年齢は75歳となりますが、臨時ボーナスなど家計に余裕ができたときに繰り上げ返済すれば、返済期間を短くしたり、月々の返済額を減らすことができます。人生設計と向き合いながら適切な返済期間を検討しましょう。

ひとことコメント 金融機関によっては、繰り上げ返済の金額に応じて手数料が発生する場合や、繰り上げ返済できる金額の単位が定められている場合もありますので、確認しておきましょう。

3借入金額

一般的な住宅ローンの事前審査は「返済負担率=収入に占める返済額の割合」を判断されます。返済負担率は年収や借入希望額によって審査基準が変わりますが、多くの場合は税込年収に対する年間返済額の割合が「30〜35%」に収まることを目安としています。この返済負担率の基準をオーバーすると審査がクリアできなくなるため、「頭金を増やす」「物件を検討しなおす」などの対策が必要になります。

ひとことコメント 住宅ローンの事前審査では、マイカーローンやキャッシングなど、その他の借入状況も影響します。他社での借入はなるべく完済しておきましょう。

4頭金

頭金とは、物件価格の一部を最初に現金で支払うお金のこと。一般的には価格の1割~2割程度の頭金を用意するのが望ましいとされていますが、必ずしも必要なものではなく「頭金0円」での購入も可能です。頭金を用意した場合、住宅ローンの借入れ額が少なくなり、利息分の支払いを抑えることができる」というメリットはあるものの、「頭金を貯金するために数年後まで購入を見送る」という判断は必ずしも正解ではありません。以下の表を見比べながらメリット・デメリットを分析してみましょう。

5団信

住宅ローンを借り入れる場合、多くの方が「団体信用生命保険(通称:団信)」に加入します。団信とは、契約者が死亡・高度障害状態になった場合、住宅ローンの残債を弁済してくれる頼もしい保険のこと。団信に加入していれば、残された家族に住宅ローンの負担をかけることなく、不動産を資産として継承することができます。

ひとことコメント 加入条件は金融機関によって異なり、加入義務がある商品の場合は金融機関が保険料を負担します。最近は三大疾病・八大疾病・女性疾病・就業不能保障などの特約が充実した商品が増えています。保障内容や保険料はそれぞれ異なるため、付帯するメリットを比較しながら住宅ローン商品を選ぶのも良いでしょう。
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幸せなマンション購入のヒント

住宅ローンの選び方は、年齢・収入・今後のライフプランによって大きく変わります。
いざ自分で住宅ローンの返済計画を立ててみると、健康のこと、家族のこと、働き方のこと、
老後必要になるお金のことなどに真剣に向き合うこととなり、大きな気づきを得る人も多いようです。

《ソルティア》のマンションギャラリーでは、住宅ローンのシミュレーションをはじめ、
ライフプランにマッチした住宅ローン商品や返済プランを提案してくれます。
まずは気軽に訪れて、今後の人生設計を見つめなおしてみてはいかがでしょうか?

福岡由美
profile[ プロフィール ]
福岡由美
株式会社
ヒューズ・エンタープライズ
○住宅ジャーナリスト
○住宅ローンアドバイザー
○FP技能士
福岡 由美○住宅ジャーナリスト
○住宅ローンアドバイザー
○FP技能士

20代で初めてマンションを購入し、住宅ジャーナリストとしての活動をスタート。東京・名古屋を拠点に全国で取材活動を行い、新築分譲マンションの取材実績は2000物件を超える。